制作ワークショップの内容

一つのテーマを2~3ヶ月かけてじっくり制作しました。

● 「動物または動物園をテーマに描く」
先史時代、野牛や鹿などが洞窟に活写されていたように、動物は絵の題材として古来から数多く描かれてきました。特に日本では三大画題の一つとして重要視されていました。ここでは実際に動物の姿態や表情を描くことによって、動物をモチーフとした作品を作ります。さらに動物を取り巻く空間を表現することで臨場感や雰囲気のある絵を目指します。まずは皆さんで動物園に行って実際にスケッチを描くところからスタートしました。

● 「銀河鉄道の夜をイメージして描く。」
「銀河鉄道の夜」 宮沢賢治著 を各自読んで、その中で印象に残った場面や情景、主人公(ジョバンニとカンパネルラ)や他の登場人物、ガジェットなどをイメージして自由に描くという試みを行いました。皆さんで小説の各章のイメージをドローイングするところからはじめ、構図を練り上げていきました。

●「色彩のワークショップ」
「マスキング」を用いた彩色技法に挑戦!
マスキングは水彩、油彩を問わず色々な絵画表現の局面で使われています。また、マスキングテープやジェル状のもの、インクなど工夫次第で、思いがけない画面効果と出会える可能性を持っています。既存のマスキングのための用具のみならず、楽しんでマスキングを実験していくことで、新しい技法を発見できるかもしれません。こうしたマスキングの多様性と新たな色彩表現を駆使して自由な画面を描きました。

●「ボックスアート」&「モチーフを自分で作って描く。」
自分が表現したい世界といっても漠然としたものです。そこでボックスアート制作を行って、できあがった箱の中の世界をもとに一枚の作品を作っていきます。
身の回りにある様々な素材を寄せ集め、一つの箱の中に自分の好きなイメージをふくらませて自分の世界を作っていきました。新しいイメージの発見とともに平面にはない立体表現の楽しさに触れていく制作になります。

●「ドローイングを100枚描く」
テーマの発見、自分の核となるものを見つけるための最強のツールであるドローイングをいっぱい描きます。まずは自分の描きたいこだわりのモチーフを様々な角度からクロッキー帳に、修正なしに、次から次へと素早く描きます。素早く、ほとんどなぐり描きのように描き、描画材(コンテやマーカーなど)の動きを止めないようにして、輪郭と外形、線の方向、カーブが合うようにします。ディテール(細部)ーー例えば、細部の表情にこだわってはいけません。そんな時間はないんです。一気に素早く!

●「構図、構成を考える」
個々に選んだ作家の作家研究を行います。模写やドローイング、また、構図の構造や色彩と構成の関係について実習を通して学びました。

これらは過去に行われた実際の内容です.毎回、各担当講師たちが皆さんが楽しめるようなオリジナルのゼミを考案しています。

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